外資系IT企業に転職後にぶつかる壁
新しい職場に転職することは、だれにとっても大きな挑戦です。特に外資系ITソフトウェア企業においては、その独特な企業文化や業務プロセスに適応するのは簡単ではありません。私自身も長年外資系企業でカントリーマネージャーを務める中で、転職後の壁にぶつかる社員を多く見てきました。
今回は、外資系ITソフトウェア企業転職後によくぶつかる壁とその対応について、いくつかポイントをご紹介したいと思います。
1. 文化の理解と適応
外資系企業において、企業文化の理解は非常に重要です。特に日本企業と外資系企業では、社内のトレーニング制度や仕事の進め方に大きな違いがあります。
日本企業では、転職後に周りの同僚や先輩社員がいろいろとガイドしてくれることが多いです。しかし、外資系企業では、自分で動き回って解決していく必要があります。もちろん、トレーニング環境や資料は整っていますし、多くの外資系企業では「オンボーディングプログラム」という、新しい社員が会社になじむための簡単なプログラムも用意されています。しかし、それだけでは不十分です。
解決策:
- 積極的に情報収集を行う:社内資料を漁り、自分から積極的に情報を集める姿勢が求められます。待っているだけの人は、ここで脱落してしまうことが多いです。
- 周りの人に聞く:遠慮せず、周りの同僚や上司にそれとなく質問し、情報を得ることが重要です。外資系企業では、オープンなコミュニケーションが重視されるため、質問することが歓迎されることが多いです。
- トレーニングや研修を活用する:提供されているオンボーディングプログラムやトレーニング資料を最大限に活用し、自分の業務に必要な知識を身につけましょう。
2. 明確な目標設定と自己管理
外資系企業では、自分自身で目標を設定し、進捗を管理する能力が求められます。上司からの指示を待つのではなく、自ら積極的に行動する姿勢が重要です。
解決策:
- SMARTゴールを設定する:具体的(Specific)、測定可能(Measurable)、達成可能(Achievable)、現実的(Realistic)、期限付き(Time-bound)の目標を設定しましょう。
- 90日プランを立てる:入社後90日間の行動計画を立て、それを上司や周りの人と共有することで、早期に会社の戦力になれるように協力を仰ぎましょう。これにより、目標達成に向けたサポートを得やすくなります。
- 自己管理ツールを活用する:タスク管理アプリやカレンダーを利用して、自分のスケジュールとタスクを管理しましょう。
3. 会社の仕事のやり方に適応する
多くの人が新しい職場に転職するときに犯しがちなミスは、前職のやり方をそのまま新しい職場に持ち込むことです。これは特に外資系企業においては、文化や業務プロセスが大きく異なるため、あつれきを生む原因となります。
失敗例:
私の知人であるAさんは、前職の成功した営業手法を新しい外資系ITソフトウェア企業でもそのまま適用しようとしました。しかし、その手法は新しい職場の文化や顧客ニーズに合わず、チーム内で摩擦が生じました。結果として、Aさんは期待される成果を上げることができず、チームからの信頼も失ってしまいました。
解決策:
- 前職のやり方をいったん忘れる:新しい職場においては、まずは前の会社のやり方をいったん忘れ、新しい環境や文化をしっかりと吸収しましょう。
- 現状を理解する:新しい会社の業務プロセスや文化を理解し、その上で自分のノウハウをどのように適用できるかを考えることが重要です。
- 適応してから改善を提案する:まずは新しい環境に適応し、その後で自分の経験やノウハウを活かして改善提案を行いましょう。
まとめ
外資系ITソフトウェア企業で成果を上げるためには、文化の理解と適応、明確な目標設定と自己管理、そして新しい会社の仕事のやり方に適応することが重要です。前職のやり方をそのまま持ち込むのではなく、新しい環境に柔軟に対応することで、あつれきを避けながら成果を上げることができます。
私自身も多くの挑戦を経験してきましたが、これらのポイントを意識することで、困難を乗り越えてきました。皆さんもぜひ参考にして、新しい職場での成功を目指してください。
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